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リブイン・ケアギバービザ

2014年11月30日に、ケアギバープログラム(就労ビザ、永住権の両方)が改定され、ケアギバー専用の就労ビザが無くなりました。
移民局では2019年6月15日付で、ケアギバーのための新しいプログラム、「Home Child Care Provider Pilot(ホーム・チャイルド・ケア・プロバイダー・パイロット)」と「Home Support Worker Pilot (ホーム・サポート・ワーカー・パイロット)」を発表しました。
この2つの新しいパイロット(試験的)プログラムでは、これまでのケアギバー永住制度が改定され、ケアギバーとして働く人がより簡単に、永住権の申請できるようになりました。

ケアギバーとは

ケアギバー(care giver)の仕事は、住み込みや通いでサービス提供先の家庭の児童保育や、高齢者、障がい者のケアをする仕事です。それぞれ色々な呼び方がありますが、どれも人のケアをする仕事という点では共通しています。

子どものケアについては…
・ベビーシッター(babysitter)
・ナニー(nanny)
・チャイルド・ケア・ブロバイダー (child care provider)

高齢者や障がい者のケアをする人は…
・パーソナル・ケア・プロバイダー(personal care provider)
・ホーム・ケア・ギバー(home care giver)

カナダでのケアギバーの需要

下記のようなご家庭で需要があります。日本同様、共働きの家庭が多いカナダで、かつ高齢化社会が進む昨今では、年々この需要は高まってきています。

・保育園が見つからない
・子どもが複数いるため、全員を保育園に通わせるのは保育料が高すぎて難しい
・共働きのため、高齢になった両親のサポートを一緒にしてもらいたい
・個々によるきめ細かい障がい者サービスを受けたい

永住権申請へのハードルが低くなった

従来の就労ビザをまずとって永住権申請をするというステップではなく、最初から永住権申請を就労ビザと一緒に申請できることになりました。なお、就労ビザは雇用先が限定されているのものではなく、オープンワークパーミット(職種はケアギバー限定)の発給が可能となりました。
このオープンワークパーミットで2年間の就労が完了し次第、すぐに永住権の審査が始まる、という画期的なプログラムです。

配偶者へのビザも発給可能になった

ケアギバーの職種は「NOCの専門性レベルC」に分類されていました。つまり専門性が低いため、これまでは配偶者就労ビザの対象外でした。それが今回の制度改正により、ケアギバーとして働く人の同伴家族にも、配偶者就労ビザ(オープンワークパーミット)、学生ビザが発行されるようになりました。ご家族一同でカナダ移住を目指す方には朗報かと思います。

申請方法

申請条件

・ジョブオファーがある
(週30時間以上のフルタイム勤務、季節性の仕事ではない、勤務地がケベック州以外であること)
・IELTSまたはCELPIPまたはTEFでCLB5またはそれ以上の語学力のスコアがある
(TOEIC600点、英検2級相当)
・カナダのカレッジで1年のコースを卒業、またはカナダ国外でこれと同等の学歴がある
(高校卒業以降の学歴が1年以上必要)
・カナダでケアギバーとして24か月の職歴(永住権申請時)
・ケベック州以外に住むこと

申請手順

1.永住権申請と就労ビザ申請(家族がいる場合は家族のビザ)を同時に移民局に提出
2.「Home Child Care Provider」または「 Home Support Worker」の職種限定、
雇用先はオープンの就労ビザを受け取る
3.家族もカナダに滞在できるビザ(配偶者はオープン就労ビザ、子供は学生ビザ)を受け取る
4.2年間働く
※雇用主を限定しない就労ビザ(オープン就労ビザ)なので、ケアギバーの職種であれば雇用主が途中で変わっても大丈夫です。
※途中に空白の期間があっても、36か月以内に24か月働いていれば問題ありません。
5.2年間働き終わったという報告を移民局に提出
この時点から、申請済みの永住権申請の審査が開始されます。
6.永住権取得
報告したケアギバーとしての職歴や、犯罪歴や健康などに特に問題がなければ、永住権が承認されます。

これまでの実績

2019年6月から始まったこちらの試験的プログラムですが、2019年の1年間に9,807人がケアギバーとしてカナダ永住権を取得しました。(カナダ移民局の報告書による)
※上記人数の中にはパイロットプログラム(子どものケアギバーとお年寄りのケアギバー両方)だけでなく、2014年に導入された旧ケアギバープログラムや、旧ケアギバープログラムが廃止されてからパイロットプログラムが導入されるまでの間の暫定プログラムを使って永住権を取得した人を含みます。

また、ケアギバーのパイロットプログラムのうち、子どものケアギバーについては、2020年11月に2,750人の定員に達したため、申し込みが締め切られました。(2021年1月から申込受付が再開されています)
お年寄りのケアギバーについては、定員に達したとのアナウンスはありませんでした。

今回のこのプログラムは5年間の仮の「試験的な(パイロット)プログラム」として発表されているという状態となっており、カナダ的にはこの「5年間」(2019〜2024年)は保証期間ではなく、「しばらく様子を見たい」というカナダ政府のお試し期間となっています。

とても簡単にハードルが低い条件で永住権を申請できることになりますので、「カナダへ移民を目指す」日本人を含む他外国人にとって、人気が高いプログラムとなっています。
発給数には限りがありますので、条件を満たすための準備はお早めにされることをお勧めします。

なお、リブイン・ケアギバーの移民申請は、資格をもったコンサルタントと一緒に進める事をお薦めします。
当サイトでは個別のビザ相談やコンサルティングは行っておりませんが、信頼できるコンサルタントのご紹介は可能です。ご関心のある方は管理人までお問い合わせ下さい。

免責
当サイトに掲載する情報は、あなたのビザ申請にあたってアドバイスをしたり申請結果を保障するものではありません。カナダのビザに関するルールは毎年大きく変化しており、サイトにある情報の正当性はあくまでご本人の責任でご判断下さい。正しい情報はカナダ移民局各国のカナダビザオフィスのウェブサイトにて確認できます。当ホームページをご覧になって申請した結果、なんらかの問題が生じた場合も、管理人は責任を負いません。ビザ手続きは有資格者のアドバイスに基づき慎重に行う事をお薦めします。

ビザの表現について
本来のビザとは査証(VISA)の事を指しますが、日本人はカナダのVISAが免除されています。このホームページで言う「ビザ」とは本来のVISAではなく、就学や就業をするために必要な各種「許可証」の事で、英語では「Permit」と呼びます。ただ日本語ではこれら許可証の事を、便宜上ビザと呼ぶ慣例があり、混乱を避けるため慣例に従いPermitの事をビザと表現します。